芥川龍之介の俳句

元日や手を洗ひをる夕ごころ     龍之介

がんじつや ておあらいおる ゆうごころ)

春寒や竹の中なる銀閣寺     龍之介

はるさむや たけのなかなる ぎんかくじ)

帰らなんいざ草の庵は春の風     龍之介

(かえらなんいざ くさのいおりわ はるのかぜ

春雨の中や雪おく甲斐の山     龍之介

はるさめの なかやゆきおく かいのやま)

松かげに鶏はらばへる暑さかな     龍之介

(まつかげに とりはらばえる あつさかな)

青蛙おのれもペンキぬりたてか     龍之介

あおがえる おのれもぺんき ぬりたてか)

湯上りの庭下駄軽し夏の月     龍之介

(ゆあがりの にわげたかるし なつのつき)

小兎も片耳垂るる大暑かな     龍之介

(こうさぎも かたみみたるる たいしょかな)

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